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新井英樹「新連載はまさかのホームドラマ」そして、まさかの女装趣味開陳

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新井英樹大先生の女装
新井英樹大先生の女装姿。自我が暴走するとこうなる。右はSぎむらSんいち先生

新井英樹大先生の女装INマンガ
漫画内萌バージョンの新井先生

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「おっさん二人だと見栄えに難ありのご時世で・・・
まあ女装ってことで」
「とうとう 読者にコビたな。」

下痢三SHINE
現実化した悪夢

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店主もこんな感じです。

新井英樹新連載
新井英樹が描く「ホームドラマ」。とっても楽しみです。

「ワールド・イズ・マイン」「宮本から君へ」「愛しのアイリーン」
酷く絶望的で死にそうだった店主の専門学校時代、近くの漫画喫茶で読んだ作品群。
新井英樹は店主がマンガ好きをこじらして、古本屋なんかになってしまった主犯のひとりです。作風は残酷で荒んでて生々しく実存丸出し。多分、マンガ表現の一つの頂点だと、店主は断言します。
「キーチ」も、もちろん読んでいました。「新井英樹は『革命』をどう描くのだろう?」と楽しみに。
マンガとは「現実の苦しみと、その解放の可能性」を描いたもの。
少なくとも店主にとってはそういうものです。
「個人も世界も変わりうる」と言い換えても良い。だから、昔は貪るように読んで、今このありさまです。
キーチはこれ以上ないぐらい濃厚に時事ネタ(児童買春、食品偽装、介護・貧困)を描いた作品でした。
「地獄のような現実世界はどのように変りうると新井英樹は主張するのだろう」
そんな期待とは裏腹に、ラストで革命の旗手・キーチは「現実」に囲み殺されました。
連載を読んでいて、終盤の方はかなりの迷走を感じていました。そして、寂しい決着。
「ああ、あの新井英樹ですら、別様な世界の可能性は描けないのか。そのくらい日本は閉塞しているのか」と絶望的になりました。
そして最近、日課のコンビニ立ち読みで、スペリオールを見ると新井英樹の新連載のお知らせと読み切りが!
「新井英樹史上初!! 心地よい涙の流れるホームドラマが始まる!!」
なんだこの気持ちの悪いコピーは? しかも、ホームドラマ? 通勤電車のサラリーマンを最悪な気分にさせるために『宮本から君へ』を描いた新井英樹が?
「え~、やだ~」
作品の方を少し読むと「女装をはじめた」だとか「訳の分からない建築家」話。「なんじゃこりゃ?」熟読せねばならないので購入。
今まで、作品の方は強烈に好きだったのですが、新井英樹先生本人には取り立てて興味はありませんでした。
全然根拠はないけれど、新井先生は店主に似ていると思いました。さすがに自我が暴走して、女装に走ったことはありませんが。
「世界は今すぐ変えられない。でも、生きていかなければならない。世界だって良い方に少しでも変えたい。そのために、私は変わらなければならないのだ」
キーチで現代の革命を描くことの不可能を知った新井先生は、このように考え方を変化させたように店主には思えました。
問題や考えることを消し去ろうとするポジティブな言葉が大嫌いな店主にとって、新井先生の「動いてから、考えろ」は至言でした。
告知にはわざとらしいコビが売ってありますが、新井英樹の描くホームドラマがお涙頂戴、家族礼賛であるはずがありません。
キーチを経て、新井英樹が夢も希望も消え失せた震災以降の現代家族をどう描くのか?
非常に楽しみです。